2019年に買ってよかったもの
気づけば最後にブログを更新してから1年…。しかも年明けちゃった。。。この記事は絶対に年内にあげるんだ!と思っていたのに。あーあ。しかも年明けからすでに1週間。ブログ続けるのって大変なんだな、と感じています(今かよ)
最後に記事をアップしてから何をしていたかというと、仕事とお母さん業で大忙しでした。まぁ、そのことはTwitterを追っかけてくださるかたはなんとなくわかってくださるかと思います。そんな中、フォロワーさんに「今年買ってよかったものやらないんですか?」とリクエストいただきましたのでやります!もう年明けましたが!!
昨年のお買い物ですが、実は昨年はミニマルな「持たない」生活を心がけ、お金の使いどころを少し変える試みをしていました。これまで実施していた2年に1度のワードローブ入れ替えを保留にし、Bluetoothスピーカーを買って音楽を聞く環境を作ったり、タイ国内旅行をし(合計3回した!)、本を読み(相変わらず漫画が多いんだけど)、息子に新たな習い事を始めさせ、生活リズムも少し変わりました。それはすべて一昨年後半の体調不良があったため、色々と検討して少し自分に手をかけてあげようと思ったのが理由でした。
結果として、あまりよいお買い物はできていないのですが(Bluetoothスピーカーも結局息子がいない長期休暇のときしか使えていない…)そんな中でひねりだした「買ってよかったもの」は下記の5つとします!
1位 ロレアルパリ シャインオン #929 ユニコーン & #926 マクロコスム
昨年はロレアルに衝撃を受け、ロレアルで締めた年でした。夏頃、美容系You Tuberさんのロレアルシャインオンのレビューを見て、ホログラムリップにときめき、購入してみて良い意味で裏切られました。なんせこれ、めちゃくちゃいい…!マットリップ全盛の今、この輝きと潤いはなに!?落ち方も潔くて、これならこまめに塗り直したほうがキラキラが続くじゃない…!といった感じで、目の前がパアアアアッと明るくなるような気持ちになり、お化粧したい欲に(10年以上ぶり?)に火がつきました。
#929のユニコーンは赤っぽいリップに重ねるとなんともいえない色味が出てすごくいいです。手持ちのピンクがかった赤のリップをあわせることが多いですが、青いホロがすごくいい仕事してます。他に#926 マクロコスムも買いましたが、一本で顔の感じが明るくなるので会社のデスクに常備して、気づいては塗り直すということをしています。
2位 LOREAL x KARL LAGARFERDコラボのアイシャドウパレット
年末に日本でも発売になった限定品ですが、これはタイのオンラインショップ「LAZADA」で購入しました。なんと驚きの750THB(≒2500円)ロレアルの商品はタイで買ったほうが断然安いです(なので、友達×2人の分も買った)
こちら、Amazonのレビューではあまり評判よくないですが、私はすごく気に入ってます。レビューにもある通り、とても粒子が細かいのですが、少し多めにブラシにとったあとにきちんと余分な粉を落としせば大丈夫。すごく発色がいいし、一度つけたらパンダ目になることも(ほぼ)ありません。特に赤!すごく肌なじみがいい色でびっくり!ラメも細かい粒子で品よく(ここ重要)仕上がります。
Amazonではまだ買えるみたいですね。ラメの入ったアイシャドウパレットが欲しい中年女性は今すぐ買うといいです(断言)正直、プチプラコスメより色持ちも発色も、ラメの粒感もいいですよ。少しラメが入っていたほうが、顔に華やかさがでるので絶対絶対オススメ。
3位 LOREAL MISS MANGA
ああ、また化粧品…またロレアル…笑
しかもこれ日本で売ってない。売らない理由がわからないくらい気に入ってる1品です。ひと塗りするごとにえのきがニョキニョキ生えてくるウォータープルーフマスカラ。長さ出しというよりもボリュームアップに最適です。しかも乾くのが早い!なので、重ね塗りする時間が短縮され、塗ってすぐにメガネをかけてもレンズにつかないのでメガネをかけている人には朗報。これだけでも買うに値する理由だと思います!
硬めなテクスチャのせいなのか、容器を開け締めする際に容器の縁がドロドロにならないのもこのマスカラの魅力のひとつ。これ、地味にストレスだったんだなーーーーと、このマスカラを使い始めてから気づきました。
オフするときはアイメイクリムーバー使えばきちんとするっと落ちますし、その潔さも含めてストレスレスでとても好き。すでに2本目使用中。
4位 異国日記(漫画)
Twitterで何度かTLに流れてきたのがこの漫画でした。みなさんすごいすごい、とおっしゃるので気になり、ちょっと買ってみたら…すごかった。こればかりはネタバレになるからあまり言えないけれど、「所詮、人は一人で生きていく」というお話です。孤独に悩み怯えた経験のある人にはすごく刺さると思います。
個人的には、息子は結局「自分ではない誰か」でしかないので、そのことにいつか息子が気づいてくれればな、と思っています。もう少し大きくなったらこの漫画を読ませてあげたい。(男子的にどうとかは知らない)
5位 XIAOMI 空気清浄機 Air Purifier 2s
昨年の冬、ひどい気管支炎でだいぶつらい思いをしました。2週間以上、肺の奥から絞り出すように咳をしていたため、周囲の方々にも大変ご迷惑をおかけしました。それもこれもPM2.5のせい(だと思っている)昨年、買おうと思ったときには価格高騰&在庫薄でなかなか買えなかったのですが、今年は乾季になる前に購入を決意。そのおかげか、この冬は深刻な気管支炎になることもなく、若干喉の奥がホコリっぽいかな?という程度で済んでいます。
ここ数年、乾季の時期のバンコクの大気汚染がひどく、幼稚園や小学校などでも外遊びが禁止になるなど、深刻な影響が囁かれています。息子も私も気管支が弱いので、空気清浄機本体についているPM2.5センサの数値を見て、マスクをしたりモードを変更したりして対応しています。年が明けてからも深刻な体調不良・気管支炎にもなっていないので、効果はあるのかなーと思っています。
まとめ
以上が「2019年に買ってよかったもの」TOP5でしたが、結果的には私の中では失敗続きの1年だった、と言えるかと思います。買ったもので「これはよかった!」と人にまで言えるようなものは少なかったです。
その数少ない中にロレアルの化粧品があるわけですが、これは自信を持っておすすめしたい。プチプラコスメは数あれど、ラメがギラギラしていたり、発色がいまいちだったり、アイシャドウが必ずパンダ目になってしまったり、「お値段相当かなぁ」と思うことが多かったですが、ロレアルは裏切らない(断言)今、ロレアルでイチオシ(らしき)ルージュシグニチャーもすごくよくて、そのつけ心地の軽さとみずみずしさに驚いて、古い口紅全部捨てました…。それから日本未発売のインファリブルプロマットリキッドインク(リップカラー)は落ちないマットな口紅で、これがまたいい…!メイベリンの名作ステイマットインクもびっくりの落ちなさ加減。その割に唇が荒れないのはさすが、としかいいようがありません。2020年もロレアルの化粧品のよさを追いかけようと思う次第。
今年はワードローブの入れ替えをする予定(Sloggie買い換えるよ!)その他にも、いくつかお買い物計画があるので、今年は「こんな良いお買い物したよ!」とお伝えできればなぁ、と思います。
続くかな、ブログ…という不安は抱えつつ。
お題「2018年に買ってよかったもの」
今週のお題「2018年に買ってよかったもの」
待ってました、このお題!このために今年買ったよかったものリスト作っておいたんだよ!
では、早速いきます。
1.ロボット掃除機
これは声を大にして言いたい。買おうかどうしようか迷っている人は今すぐ買いなさい。
相談を受けた友人知人の背中を押しまくり、「買ってよかった!」と喜びの報告をしてもらうたびに「でしょう…?だから言ったじゃない?」とほくそえむ日々。あなたも今すぐ買うのです!買って!ほんと絶対後悔しないから!!ロボット掃除機愛については下記エントリ参照にしてください。こんな幸せが1万ちょっとで手に入るとはね…(ポワワン)
2.Sloggi
これはTwitterでみかけた漫画がきっかけでした。かねもとさんには頭があがりませんよ。もうね、Sloggi3枚くらい上納したいくらいです。
これを読んだとき「いやー、そうはいってもブラだよ?締め付けとかアンダーの苦しさから解放されるとか無理でしょ、はっはっは」と思ってたんですが、近所のTriumpショップで試着してみたら目の前がパァァァァァッと開ける感じがして、「くださいッッッ!!!」と即答していました。
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この体験をTwitterで何度かつぶやいているのですが、それをきっかけに沼落ちしたフォロワーさんは数名。そして皆さん「買ってよかった!」とおっしゃってくれるのがうれしいです(回し者ではない)。ユニクロなど他社製の類似品との比較記事も結構あるので、色々と検索して、お財布と相談して買うべきだとは思いますが、私はお値段には理由があると思うし、結果的にSloggi買って(めちゃくちゃ)よかったです。
あとね、ビッグシルエットのブラウスやシャツ、鞄の持ち方や動き方で胸元がガバ―ッと開いたりすると思うんですが、Sloggiだとチラ見えしても下着っぽさはあまりないし(タンクトップとかスポブラみたい)、ブラトップよりも気遣いいらない気すらします。いつもそんなだらしない着方してるわけじゃないんだけど、体型的にビッグシルエットはどうも服がだらっとしてしまうのよね…肩が落ちてて胸が薄くてね…。
3.スープジャー
いまさら何を…とお思いかもしれませんが、これが我が家に来たことでお弁当作りが少しだけ楽になりました。
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息子は汁もの、というか味噌汁が大好きな人で、以前から「お弁当にお味噌汁を持っていきたい」と言っていました。でもそれってどうなのよ、と昭和弁当脳の私はずっと躊躇していたのですが、春雨スープとか入れたら喜ぶかな…使わないなら私が使えばいいか―と試しに1つ購入したところ、息子のハートをわしづかみにしたようです。具沢山味噌汁とおにぎりを持たせるだけで大満足。おかずを入れてあげたいところなのですが、お弁当を食べる時間って20分くらいしかないんですね。なので、この量で(いまのところは)充分というのでそうしています。
「お弁当のおかずがない!」とか「起きるのつらい」という時にもありあわせのものでお味噌汁を作って持たせればいいので、心理的負担がものすごく軽くなりました。今では週1でお味噌汁弁当です。毎日お味噌汁食べたい息子としてもすごくうれしいみたいだし、私も負担が軽くなってWIN-WINです!でも野菜スープだと食いつき悪くて、どんだけ味噌汁が好きなのかがよくわかったのも、家庭平和のためによかった気がします。
まとめ
今年はこの3つを手に入れて、本当によかったです。ちょっとした出費ではあると思うのですが、どれも出せないことはない金額。贅沢する余裕はないけど、快適さは買えるようになった、とでもいいますか。お金で心の余裕や快適さを買おうじゃないか、というのが今年の私のお金の使い方だったかもしれない。今年もあと4週間ほどあるわけですが、快適さを犠牲にしない暮らしをしていきたいなぁ、と思ったりしています。
手に入れた余裕で飲むお茶はおいしい。
LOST ITEMに泣かないで(GRAB TAXIすごいよ、って話)
GRAB TAXIを利用して、朝からお出かけしたんですよ。
終日外にいる予定だったので、タクシーの車内で息子に日焼け止めを塗ってやり、その後自分も日焼け止めを塗っていました。足首、腕、首の後ろや鎖骨あたりまで、丁寧に塗っていたわけです。手首のスマートウォッチを外して膝の上に置いて腕に塗っていたのですが、そのまま忘れてタクシーを降りてしまいました。スマートウォッチをなくした、と気づいたのはその数時間後。
息子がそれはそれは怒りまして。そんなにあのスマートウォッチに愛着あったの?と驚くくらい怒りまして。私の方はあっさりと「ああ、悪いもの落としたんだな。タンブンしたと思おう。1000バーツもしなかったし」と気持ちを切り替えました。このあたりの諦めのよさはタイ仕込み。自分でも驚くくらいあっさりと気持ちが切り替わったものでした。
しかし帰宅後に「やはり健康管理のためにも新しいのを買うべき?」「息子があんなに怒るほど気に入ってたとはなぁ」と思ったわけです。まだしばらくは健康管理のツールは必要だし、それほど高いものでもないから息子にも買ってあげてもいいかも、、、などと思いながらオンラインショッピングサイトを見ていました。
でもなんとなく「あの運転手さん、すごく感じのいい人だったからもしかしたらまだあるかも?」と思い、GRABのHELP CENTERに問い合わせを入れることにしました。
まずはアプリを開き、Help Centerへ。
”I lost my item"という項目に入ると、「Historyから該当する乗車履歴を開けば運転手に電話できる」とあります。しかし、私が乗った運転手さんは電話番号を登録していない模様。
仕方なく、Help Centerの”I lost my item”の下のほうにすすみます。
”Select a trip” を選ぶと、乗車履歴がでます。そこから該当する乗車履歴を選択します。
”Missing item”では、失くしたものを入れます。携帯かそれ以外、となっているので今回は”Others”にチェックを入れ、連絡先を入力(電話番号ですね)を入力。
”Date of Return”は返却希望日(ここんとこわかりにくいよね)
”Time of Return”は返却してもらうのに都合のよい時間を(一応)指定できる模様。
”Location of return”は返却してもらうための待ち合わせ場所。職場とかホテル、家の近所のカフェとかでもよいみたい。相手はタクシー運転手さんなので基本的に自分の都合で決めていいかな…。
最後に”Item's detail”で遺失物の詳細を記載します。色、モノの名前など1500文字まで記入が可能なので、できるだけ詳しく書くといいかも。私は今回、「Smart Watch、Huawei Honor Band 3、Colour: Black、Left it at the rear seat of driver」などと書きました。
そしてここに記載した情報を運転手さんに開示すること、場合によってはカンファレンスコールに招待することを許可します、という同意欄にチェック。
Call Centerに電話することもできますが、ひとまずこの連絡フォームでお知らせしておくといいかも。これならタイ語ができなくてもいいし。
それから登録されたemailアドレス宛にGRABから問い合わせ受理のお知らせが届きます。その後担当者の名前で「遺失物捜査のリクエストを受け付けました。私のスタッフが責任をもって対応いたします。できるだけ早くご連絡します」との追加メールが届きます。ここまできたらあとは待つだけ。
その2時間後にSMSで「(乗車履歴番号)の運転手の電話番号はxxxです。あなたのスマートウォッチのことで連絡してみてください。ただし、運転手は英語が話せないのでタイ人に頼んで話をしてください」との連絡がきました。ヨッシャーーーーーー!!!!!!!!
そこでもらった電話番号に電話をし、運転手さんとお話したところ「センターから電話があってすぐに探したよ。後部座席にあったから大丈夫だよ。ラッキーだったねぇ、今日洗車してたら見つからなかったよ!はっはっは!」とおっしゃってもらえました。本来なら私の後に乗ったほかのお客さんが持って帰ってしまってもわからないわけで、本当にラッキーだったというしかありません。
運転手さんは郊外でお仕事中だったので、お届け場所と時間・日程を再調整しました。お互い仕事がありますし、すでに電話番号がわかっている上、GRABのセンターが認知している案件なのでこれ以上変なことにはならないだろう、という安心感のもと、翌日の就業時間内に連絡をもらうことになりました。
翌日、昼休みに合わせたように会社のそばまで届けに来てくださり、色々としていただいたお礼(所要時間分のタクシー代くらい)をお渡ししてさようならしました。
いやーーーー、GRABすごい!
タイのタクシー運転手さんすごい!
今回はタクシーの運転手さんがいい人で、なおかつ他の乗客がみつけて持ち去らなかったというWラッキーのおかげではあるのですが、GRAB TAXIを利用していれば「なくしたかもしれない場所」の特定や、「もしかして」の場合にヘルプ要請できるということがわかりました。外出先で流しのタクシーを拾うのもいいんだけど、自宅からもしくはランドマークになるような場所から乗る場合にはGRAB TAXIを使って履歴を残しておく、というのはすごくいいかもしれない。そういえば以前にも「登録したカードで支払いのハズが現金払いを要求されたので現金でも支払ってしまった」ということがあり、そのときもHelp Centerから返金要求をして即日返金してもらったことがあったのを思い出しました。Help Centerを利用するのは英語でOKなので、タイ語の読み書きができなくても問題ないのがありがたいところ。今回の顛末は私からもメールでHelp Centerに報告をしました。あの運転手さんの評価が(あるのかわかんないけど)あがるといいなぁ。
というわけで、今ではそのスマートウォッチは息子が愛用中。門限に合わせてアラームを設定しているので、時間がくるとブルッと震えるのがいいらしい。
なので、私用に新しいの買おうかな…。クリスマスあるし、いいよね?
お題 『栗ごはん』
栗ごはん、それは甘美なたべもの…。
死ぬ前に食べるもののリクエストができるならば、
春はグリーンピースごはん
秋は栗ごはん
と決めている。もう10年以上、このリクエストメニューに変更はない。
一度に6膳ペロリといけるくらい好き。味のバランスが最高。
私の好きな栗ごはんはもち米の入ったおこわではなく、甘露煮を使った甘い栗でもない。普通の白米に生の栗を剥いて入れ、お醤油でほんのり味付けした栗ごはんでなくてはいけません。少し塩気のあるかために炊いたご飯と、栗の自然な甘み、そしてホロっと崩れる栗の食感が醸し出すハーモニー...!
グリーンピースのほうは塩味で、生の房から取り出した豆を一緒に炊き込むタイプのものでなきゃダメ。塩味と、ほわっと香るお酒の香り。そして青く香りたつグリーンピースのアンサンブル…!
でもバンコクだと生栗も房にはいった生のグリーンピースもみかけないので、なかなかここでこの望みを達成するのは難しい。いや、たぶん探せば手に入るんだろう。探し方が足りないのかもしれない。もしくは北部では栗が買えるという話も聞くので、買い出しに行けばいいのだ。
どちらのごはんも季節が限定されるというのもいい。旬の味覚の最たるものだ。季節感のあるたべものだからこそ、栗ごはんとグリーンピースごはんの香りと共に、外の少しひんやりする空気も思い出す。季節が与えてくれた恵み…!
次にいつお目にかかれるかわからない栗ごはんだけれど、死ぬ前にはきっともう一度会えると信じてる。
本当は子供なんて欲しくなかった
ある日息子が「ほんとうは子供なんて欲しくなかったんでしょ」と言った。
お、おう…よく知ってんな。
確かに私は子供が欲しいと思ったことがなかった。自分と親との関係の中で、親は忘れていたり大したことないと思ってたことに私がものすごく傷ついたことがいくつかあり、同じような思いを子供にさせるかもしれない、それは嫌だ、というのが一番の理由だった。
それ以外に、自分の感情コントロールに難があるのを自覚していたので、虐待するかもしれないと思っていたし、傷つけるような言葉をぶつけるかもしれない、と思っていたから子どもをほしいと思うことはなかった。
それでも妊娠がわかり、産むという選択肢を選んだことで「絶対に大事にしよう」と決めてやってきた。でも、それでも喧嘩したり喚き散らしたり傷つくような言葉をぶつけたこともある。だって人間だもの(きっぱり)
母親としてはかなり理不尽な部類だと思う。仕事ばかりしてるし、読み聞かせする気力も体力もなくて寝てばかりだったり、出かける先は大人ばかりがいるところだとか、親が行きたいからとインドまで連れて行かれたりだとか、息子は苦労してると思う。父親もいないし。
だけど「育てたくない」と思ったことはない。
赤子の頃は「愛着もわかないし、父親といるほうが幸せになれるんじゃないか」と思ったこともある。けれども、そのときに母が「絶対に手放しちゃだめ!今はどう思ってても、あとで後悔するよ!」と珍しく強い口調で言った。そのときも「そんなもんか」と思っていたけども、今は手放さなくて良かったと心から思える。
私の人生に息子の存在が彩りを増やしてくれたのは間違いない。子育ては時間もお金も手間もかかるし、喧嘩はするし、面倒も多いけれど、それでも「育てたくない」と思うことは(今のところ)ない。親と子は別の人間=他人という大前提のもと、そして一緒に同じ方向を向いているのは親離れするまでの限定的な期間だしても、やはり私の人生における「味方」(一緒に世界に漕ぎ出している船の乗組員)という存在は心強い。生きていくことに対して不安を覚えていた私にとって、とても力強い軸となってくれたことは間違いがないのだ。
「そうだね、ずっと子どもなんてほしいと思ったことはなかったけれど、でもあなたを産んで、一緒にいられて良かったと思ってるよ。私のところに来てくれてありがとう。」
そう伝えた。
円形脱毛症だった私
先日、「全頭脱毛症」という病気のことを知り、そのときに自分が円形脱毛症を患っていたことを思い出した。そんなこと、すっかり忘れていた。
あれは小学校3年生の頃だったと思う。
今考えれば「そりゃ脱毛症にもなるわ」と思うような人間関係やら担任からの嫌がらせで相当ストレスがあったのだと思う。「自覚がないから体に症状がでる」とは、自律神経失調症になったときに看護師の友人が言った言葉だけれど、きっとあの時の私は子供ながらにキャパオーバーだったのだろう。でも当時は「気づいたらハゲがあった」程度にしか思っていなかった。自分ではその大きさを確認することもできなかったし、なんせ見えないのでまるで他人事だった。
母が見つけて通院を決めたのであろう。2週間に1回くらいの頻度で皮膚科に行き、遠赤外線のライトを20分ほどあてていたと記憶している(母は紫外線だと言ってたけど、子供にそれはなかろう…)。毎回、皮膚科に行くと『うしおととら』が読めるので、結構楽しく通っていた。それよりも弟の水イボ治療のほうが大変で、「かわいそうに、私はライトに当たってるだけでよかった」くらいにしか思っていなかった。
何度か通ったあと、医師に「脱毛部分が増えてる」と言われた。最初は1か所か2か所、5円玉程度の小さい脱毛だったのが増えたらしい。ちょっとだけ「あー、まだ治療は終わらないんだ」と失望した。でも痛いわけでもないし、弟よりはマシと思い、『うしおととら』を読み終わったので『コータローまかり通る』を楽しみに通院を続けた。
しかし母は一体どんな気持ちだったのだろうか。
9歳の娘の頭にハゲがあることに気づいた日、母はどう思ったんだろうか。10円玉程度のものが多いときは4個くらいあったようなので、相当驚いたはずだ。でも母は何も言わなかった。私の目の前でそれを嘆いたり泣いたりもしなかった。むしろ弟の水イボ治療のほうに心を痛めていた節もある。弟はまだ小学校1年生で、体も小さかったのだから当然だろう。私はそれについてなんの恨みもないし、「弟かわいそう」の気もちが自分のことよりもずっと強かったので、母が「弟かわいそう」の言動をしていても「そうだね」としか思わなかった。ただ、娘にハゲができていることを喜ぶ母親もそうそういるまい。
私の息子に円形脱毛症がみつかったら、私はたぶんものすごく泣くと思う。どんなにつらかったんだろう、と学校や周囲のことだけでなく自分のことも責めるだろう。学校をやめさせて日本に帰ることも検討するかもしれない。治療にも通わせるし、できる範囲でだけども治療のためにお金も時間もかけるだろうと思う。
母は口には出さなかったけれども、そんな風に思っていたのだろうか。
今度会う時に聞いてみようかと思う。