また、明日。

マイペースにやってます。

わたしの本棚のおはなし

 今週のお題「わたしの本棚」で書いてみます。

 

現在は仮住まいの意識が強いので、本はカラーボックスとテレビ台に突っ込んである状態です。あとはKindle版を買って、Kindle Paperwhiteに入れています。これがすごくいい。場所はとらないし、電気を消したあとの寝室でも読めるし、ちょっと出先で空いた時間にスマホで同期して読むことも出来る。おまけに他の人に「どんな本があるか本棚をのぞきこまれて恥ずかしい思いをする」こともありません。Kindle版はお値段も少し安いし、セールで大特価!なんてこともあるし、漫画などはまとめ買いも簡単にできるので大変重宝しています。

 

その昔、まだうら若き乙女だった頃は「他人に見られたら恥ずかしい」と思う本の種類が膨大でした。実は人目を気にして本屋で立ち読みですませたものも少なくありません。(例:完全自殺マニュアル、世界の拷問史)10数年前に実家を引っ越すにあたり、大量の「他人の目に付かないほうがいいと思われる本」を処分したりもしました。しかし、そもそも「他人」て誰なのか。あの頃「自分の好みよりも重要」と思っていた人のことは、今となっては定かではありません。誰を想定していたのか、全く覚えていません。そんな不確かな「誰かの視線」に振り回され、今もって「あれを捨てるんじゃなかった」と後悔しているだなんて、恥は一瞬後悔一生のいい例ですのでここに記しておきます。

 

さて、私の自意識というフィルターをかいくぐって今も実家の本棚を占めるのは、三島由紀夫谷崎潤一郎川端康成といったお耽美系純文学から、フランスやイギリスの翻訳小説、父と一緒に買い集めた海外ミステリー小説、学生時代に好きだった教科書や参考書(世界史と英語史あたり)、少女マンガの数々(楠本まき一条ゆかり萩岩睦美、いくえみ稜、紡木たく谷川史子など)。今、こうやって並べてもちっとも恥ずかしくない。むしろ「どうだ!」と見せびらかしたいくらいです。とはいえ、漫画以外ではあまり趣味がかぶる人に出会うこともなく、「『雪国』ってエロ小説だよね!」などと語りあえるような人には実際に出会ったこともありません(SNSでは若干いますが)。そこまで誰かと趣味をわかちあうつもりはないのでかまいませんが、この「かぶらなさ加減」は楽しく、疎外感を感じるようなことにならないのが読書のよさであり、個人で完結できるよい趣味だと思います。

   

ちなみに、私の本棚には『アントニオ猪木自伝』があります。これは友人からのプレゼントでしたが、他人の目を気にするな!という自戒をこめて、最上段に奉ってあります。