また、明日。

マイペースにやってます。

女の生き方本について

先日、なにか面白い本ないかなーと思ってKindleストアをウロウロしてたのですが、女性のことを・女性が直面する問題や葛藤を面白おかしく書いている(と思われる)本が多いんだな、と気づきました。

 

私は酒井順子さんの『負け犬の遠吠え (講談社文庫)』を読んで「よくぞ、私たち世代の葛藤や生きにくさを言語化してくれた!」と感動し、ジェーン・スーさんの『([し]10-1)私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな (ポプラ文庫)』と『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題 (幻冬舎文庫)』を読んで「ジェーンは私なのか…」と思うくらいうなづき、これらの本で未婚で・仕事をもって・趣味を楽しみながら・暮らしていくことの大変さやあれこれについて「頑張ろうぜ!」とエールをもらった気持ちになったものです。

 

その昔であれば林真理子さんや山田詠美さんのエッセイなどが「女性の共感を呼ぶ本」「新しい女性の生き方を提示する」として存在していたかと思います。しかしそれとは異なっていたのが『負け犬の遠吠え』であり、シングルで趣味を楽しむ人たちが増えていた時代にドンピシャでハマったこと、そして「そっと背中を叩いてエールを送る」ところに多くの共感が集まったのだと思います。昨今の女性のあれこれを書いた本の中には当事者=女性ではない人が書いていたり、「女性とはかくあるべき」を語っていたり、恋愛に特化しているものも多そうで(タイトルとあらすじ、書評より推察)、10代~20代女性の憧れが「専業主婦」という世相を反映しているのかな、と思います。そうはいっても全員が「憧れの専業主婦」になれるわけでもなく、仕事に面白みを見つけたり、結婚願望を持ちつつもさまざまな事情でシングルで居続ける人がでてくるのも事実。その時に果たして誰が彼女たちの背中をぽんぽんと叩いてくれるのでしょうか。そう思うと、酒井さんやジェーンさんのような書き手というのは、とても貴重で稀有な存在なんだと改めて(個人的には)思わされます。 

 

そういえば、以前上野千鶴子先生の『おひとりさまの老後 (文春文庫)』を読む機会があったのですが、あれは私よりずっと上の世代に対する「仕事や趣味や友達を大事にする生き方にエールを送る本」でした。先生世代とは私たちの賃金のスタンダードや不動産に対する見方は違う上に、まだ遠い将来のことを前提としているので必ずしも「大賛成」とはなりませんでしたが、そこに提示された生き方や「頑張りましょう!」という心意気はとても勉強になりましたし、先生がおっしゃる老後の生き方は母や祖母の生き方と比べてみて「断然あり」と強く感じています。

 

よく考えれば「未婚で仕事と趣味を謳歌している男性」について背中を押して「頑張れよ!」と語りかけてくれる本というのはあまりないのかもしれません。あるのかしら?もしもあるのでしたら誰か教えてください。セックス指南本とか、恋愛工学とかは置いといて(恋愛とかセックス以外の価値を提示してくれる、中年以降に優しい本を前提にしていますので)

 

 

女の甲冑、着たり脱いだり毎日が戦なり。

女の甲冑、着たり脱いだり毎日が戦なり。

 

近々購入予定のジェーン・スーさんの本。

今回もパンチラインが効きまくりと聞いて、今からわくわくしています。