また、明日。

マイペースにやってます。

恋バナマウンティング

親しく付き合っていた女性の話なんですけども。

 

その女性には彼氏がいて。でもあまりお付き合いしてることを公にしたくないということだった。でも恋する乙女は恋バナがしたい。誰かに彼氏の話を聞いてほしい。どんなに素敵な人か理解してほしい。なので、彼女と会うときはよく彼氏の話をしていた。ひっそりとしたお付き合いをしているのは知っていたので、私のことは口の堅い友人と信頼して話してくれてるんだろうな~と思いながら、ふんふんと話を聞いたり、時には相談にのったりしていた。

 

ある日、私が「実はちょっと気になってる人がいてね」という話をしたとき、彼女の顔色がサッと変わった。それこそ一瞬目を見開いてその表情が止まった。その時は「唐突すぎたかな」と思っていたのだけど、その日を境になんとなく距離を置かれるようになり、しばらくして気がついた。

 

あれは恋バナマウンティングだったんだ。

 

彼女にとって私は恋愛市場に参戦してる現役ファイターではなく、転がっているその辺の石だったのだ。彼女はそんな私を前にして、自分は市場においてバリバリ現役なのだと、市場価値を確認したかっただけだったのだ。だから私が市場に参入してる側の人間だと知って驚き、そっと距離をおいたのだ。だってただの石ころと同じ土俵にいるなんて彼女は許せなかったから。

 

のちのち、共通の友人から彼女は恋愛ハンターだと聞いて納得した。

 

確かに私は恋愛ファイターではなかった。恋愛に対してアグレッシブな人間でもなかった。でも、ひとりの人間として、ほかの人と同じように誰かを慕うことだってある。しかし彼女の価値観では「恋愛市場で高値の付く人間かどうか」「恋愛市場の参入者かどうか」は非常に重要だったのだ。彼氏の存在は彼女の価値を高めていて、彼氏のいない私は吐き出す熱いゲロを垂れ流せる存在だったのだ。

 

それ以来、恋バナをする人が苦手だ。